2004年06月28日

なぜフロンガスが漏れてしまうのですか?

時期的なこともあるでしょうが、検索ワードの8割がエアコンに関する物で、中でもガス漏れは皆さん非常に気にされているようです。それだけトラブルが多いということでしょうか。

基本的にどのような機器においても冷媒ガスは完全に密封されており、本来漏れるということはありません。(自然に減るということもありません。)しかし、主に経年劣化によりサイクル(圧縮機・凝縮器・蒸発器など)の途中で、金属の腐食・振動・膨張・収縮によって生じた隙間から漏れが発生することがあります。冷媒ガス(フロンガス)の循環には主に銅管を使用しているため、塩分などに弱いことも腐食の一原因です。

これは一般的な冷房/冷凍冷蔵機器に関する回答ですが、これにプラスしてカーエアコンの場合は機器類の設置条件や使用環境が過酷であるというのは以前の記事で書いた通りです。
また、ガスの補充で間に合わせるのは一時しのぎ、根本的に漏れを止めなければいずれ大きなトラブル(コンプレッサー焼き付き)に発展しかねないというのも度々ご説明した通りです。
一部輸入車や旧車等によく見られる「漏れがごく微量で不良個所が特定できない」、あるいは「今シーズンだけもてばよい」といった特殊なケース以外はガスの補充ではなくきちんとした修理をお奨めする理由です。


使用しなくなった冷蔵庫・クーラー・カーエアコン等に封入されているフロンガスを回収せずに大気に放出していた過去もありました。しかし現在は「フロンガス回収破壊法」が2002年6月より施工されており、回収義務があります。

ということになっていますが、あるHPでこんな説明を見かけました。

環境保全(大気中に放出できない)対応の為、フロンR−12を使用しているお車の「ガスの抜き替え(真空引き)」は行っておりません。現在、フロンR−12ガス仕様のお車については、充填(継ぎ足し)を在庫分のみ行っております。

ある大手のガソリンスタンドですが、「充填(継ぎ足し)」というのが非常に気になります。設備や知識・経験のないところでは継ぎ足しが非常に難しい作業であるのは安易なガス補充はトラブルの元でご説明した通りです。

エアコンに関する過去記事をまとめてみましたので、ご参考になれば幸いです。

安易なガス補充はトラブルの元
「ガスが減ってますよ、お客さん」
エアコンのクリーニング
真空引きってナニ?
エアコンいれると水が出る!?
エアコン・レトロフィット
女性のための電装講座/エアコンのメンテナンス
posted by car-denso.net at 14:16| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | └エアコン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がない ブログに表示されております。